矯正治療は早く治療をスタートすれば良いわけでも、遅くスタートしても良いわけでもありません。
お勧めするのは、子供のころに検診等で指摘されなくても、一度矯正の専門医に相談してみると良いです。
症状によって、早い時期に治療をしたほうが良いケースもありますし、永久歯がある程度生え揃ってから、ケース別に最適なスタート時期が変わってきます。
成人の場合でも、矯正治療は可能です。最近は、口元への美意識の高いことから審美的に改善することはもちろん、口腔内の予防的な意義から、多くの方が矯正治療を行っています。
また、ご自身の引っ越し、転校などについても考える必要がありますが、当院では矯正治療を強制はしません。
相談は無料ですので、歯並びや噛み合わせが気になる方は、是非一度お気軽に相談にきて下さい。
歯並びは、口の中の健康だけでなく、心と体の健康に大きく関与しています。歯並びが悪いとさまざまな支障をきたします。
(1)審美性
歯並びでお顔の印象は大きく変わります。
整った美しい歯並びは美しい笑顔をつくり、相手に好印象を与える重要なポイントであると言えます。
(2)咀嚼(そしゃく)機能
歯の最も大切な役目はものを食べる機能です。
前歯で食べ物を噛み切り、奥歯で噛み切られた食べ物をすりつぶして、食道を通じて飲み込みます。
咀嚼機能の低下は胃腸障害の原因にもなります。
また噛む刺激が脳に伝達し、体の成長にも大きく影響してきます。
(3)発音
歯並びや歯の喪失は発音に大きな影響を与えます。
歯並びが悪い方や歯の喪失本数が多い方の発音は、とても聞き取りづらく、コミュニケーションにも悪い影響を与え、精神的にも大きなストレスがかかります。口の周りの筋肉にも影響してきます。
(4)虫歯や歯周病のリスク
虫歯も歯周病も細菌感染症です。
歯並びが悪いと、食事の後の汚れを取りづらく、細菌の巣であるプラークや歯石が残りやすく、虫歯や歯周病になりやすいといえます。
(5)顎関節症(がくかんせつしょう)
顎関節症は耳の前あたりにある下顎の関節のことで、口を開けたり閉じたりしたときに動いている部分です。
「あごの関節が痛い」、「あごを動かすと音がする」、「口が開かない、または開きづらい」といった症状が特徴です。
最近、特に若い女性の方に増えています。顎関節症の方の中には下顎が横にズレていて、顔がゆがんでいるケースも多く見られます。
また、頭痛、肩こり、腰痛など全身症状を併発している方も稀ではありません。
1.カウンセリング
歯並びの状態、お悩みなどをうかがいます。
矯正治療の方法・期間・費用などについてご説明します。
2.検査・診断
歯・顎のレントゲン撮影、歯型の採取を行います。
検査結果から、再度治療方法などについてご説明します。
3.治療開始
矯正装置を装着して、治療を開始します。
4.通院
治療期間は、個人差がありますが2~3年です。
その間1ヶ月に一度通院して頂き、矯正の進み具合の確認・装置の調整などを行います。
5.保定期間
矯正装置を外して、歯並びが元に戻るのを防ぐ装置(リテーナー)による治療を開始します。
6.治療終了
■歯並びが悪いと
・歯磨きで磨き残しができやすく、虫歯や歯周病になりやすい。
・噛み合わせが整っていないため、食べ物が噛みにくくなる。
・悪い顎のバランスが全身の骨格を歪め、姿勢が悪くなったり肩こりなどの原因となる。
・悪い歯並びがコンプレックスとなる。
■小児矯正のメリット(こどもの頃から歯並びを整えるメリット)
・永久歯が正しい位置に生えるように誘導する。
・顎の成長を促すことで、抜歯の可能性を減らすことができる。
・虫歯になりにくくなる。
・コンプレックスの解消。
■矯正治療を始める時期
・矯正治療を始める時期には個人差がありますが、永久歯が生えそろう前に行うのが最適です。
・こどもの矯正治療には「第一期治療」と「第二期治療」に分かれる。
第一期:永久歯に生え変わるまでの治療、骨格のバランスを整えたり顎の成長を促すなどして、永久歯が正しく生える土台を作る。
第二期:永久歯が生えそろってからブラケット(矯正装置)を歯に取り付けて、歯を動かします。
■矯正治療中の注意事項
・歯や矯正装置にくっつく食べ物は、なるべく食べないようにしましょう。
・激しくぶつかるスポーツは口の中を切ることがあるので注意しましょう。
・矯正装置があるため歯磨きしにくくなりますが、時間をかけて丁寧に磨くようにしましょう。